14日、テレビ演説するマクロン仏大統領=ロイター
【パリ=白石透冴】フランスのマクロン大統領は14日、パリ首都圏での新型コロナウイルスの危険度を最も低い「緑色」に15日から指定すると発表した。ほぼ仏全土で危機がいったん遠のいたことを示し「第1段階の勝利をうれしく思う」と語った。7月には経済回復に向けた新たな対策を示す方針も明かした。
14日夜（日本時間15日未明）にテレビ演説した。パリなどで新規感染が減っていることを受け「労働の力強い回復、飲食店の再開が進められる」と表明した。パリ首都圏の飲食店はテラス席の営業しか認められていなかったが、15日から店内でも営業できるようになるもようだ。
小中学校などは現在子供を部分的に受け入れているが、22日から全員の受け入れを目指す。危険が大きいため制限していた高齢者介護施設への外部からの訪問も認める。
「コロナ後」の仏経済や政治の方向性も語った。経済では「技術、デジタル、産業、農業で他国への依存度を下げる」とした。フランスでは新型コロナ対策のマスクの輸入が滞ったため、他国の産業に依存する危険が認識されている。
「パリで全て決めている現状はおかしい」として中央集権型の国家にメスを入れる考えも示した。具体的になっていないが、地方の首長、大学、起業家などに「自由と責任」を与えるとした。
共通債務などを通して、欧州連合（EU）の結束を強めることの重要性も説いた。「それが米中に対し、欧州の独自性、文化を守る方法だ」と強調した。
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June 15, 2020 at 07:10AM
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新型コロナ:仏、新型コロナに「第1弾の勝利」 7月に新経済復興案 - 日本経済新聞
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