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カンボジア経済成長 初のマイナスか - SankeiBiz

 国際通貨基金(IMF)が14日発表した「世界経済見通し」によると、2020年のカンボジアの経済成長率は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、マイナス1.6%と予測された。成長率がマイナスになるのは、IMFがカンボジアの成長予測を開始した1988年以来、初めてのことだ。

 ◆新型コロナ影響

 「世界経済見通し」によると、世界経済の落ち込みは「10年前の世界金融危機を超え、大恐慌以来の最悪の景気後退になる恐れがある」として、マイナス3%を予想した。一方で今後、新型コロナのワクチンが完成するなど感染拡大の抑制に成功すれば、2021年には5.8%の成長率に回復すると予測した。

 カンボジアについては、20年はマイナス1.6%と予測され、同様に感染拡大が抑制されれば21年の成長率は6.1%まで回復するとみられている。カンボジアは08~09年の金融危機の際、打撃を受けたもののかろうじて0.1%の成長率を維持した。この時を除いてはほぼ7%以上の成長率を続けていたが、20年は厳しい状況に陥る見込みだ。

 東南アジア諸国をみると、域内先進国であるシンガポールはマイナス3.5%、タイはマイナス6.7%と域内では最も厳しい予測。マレーシアもマイナス1.7%で厳しい見通しだ。また、インドネシア、フィリピンはマイナス予測は免れたものの、それぞれ0.5%、0.6%とほぼゼロ成長と予測された。一方、ベトナムは2.7%と前年よりは下がるものの、プラス成長を維持しそうだという。

 「見通し」によると、新型コロナの影響を最初に受けた中国は、他国・地域よりも早く回復に向かい、20年の成長率は1.2%と予測されている。経済活動の大規模な抑制を実施したインドも、1.9%の成長率。日本はマイナス5.2%、感染拡大が世界で最も深刻になった米国はマイナス5.9%となっている。

 カンボジア国内で確認された感染者数は、4月21日現在で122人。そのうちカンボジア人は51人と半分以下であり、他は全て外国人だ。フランス人40人、マレーシア人13人、英国人5人などとなっている。また、122人のうち110人は既に回復し、死者は確認されていない。

 他の東南アジア諸国に比べ感染者数が少ないが、政府や保健当局は「楽観視は早い」としている。カンボジアは4月半ば、クメール正月という年間を通して最も重要な里帰りシーズンを迎えた。都心に働きにきていた人々が一斉に地方に帰れば、そこで感染爆発が起きることも考えられる。そこで政府は、正月の4日間の連休を返上し、平日として勤務するよう通達した。さらに、州をまたぐ移動を禁止した。それでも地方に戻った人たちに対しては強制的に14日間の隔離措置を取るなど厳しい対応をした。

 ◆欧米との貿易に依存

 さらに、隣国タイへ出稼ぎに行っていた移民労働者9万人以上がカンボジアに帰国したとみられており、彼らの健康状態の観察も続けられている。

 また、水際対策として、米国、イラン、フランスなど5カ国からの外国人の入国を禁じ、その他の全ての外国人に対しても、新型コロナの陰性証明を求めるなどの対策を講じている。

 ただ、国内での感染抑制策が一定の効果を生んだとしても、カンボジアの経済成長は国際経済に大きく依存している。主な輸出製品は縫製品や靴で、その貿易先は欧米諸国が中心だ。また、外国直接投資を経済成長の柱の一つとしている側面もある。国内の感染状況も「まだ初期段階であり、今後感染爆発する可能性はある」ともいわれており、予断を許さない状態が続きそうだ。(カンボジア日本語誌「プノン」編集長 木村文)

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April 24, 2020 at 03:08AM
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