「コロナ金融危機」封じ込めは幻想に過ぎない
先進国の政府や中央銀行は必死になって危機を封じ込めようとしている。これからうまく行ったように見える瞬間があるかもしれない。だがロジャーズ氏は「最悪の結末が待っている」と言う(写真:Luxpho (Takao Hara))
ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。前回に引き続き、『ジム・ロジャーズ 大予測:激動する世界の見方(5月8日発売、東洋経済新報社刊、Kindleでは5月1日から先行配信開始) 』から世界経済と日本経済の行方をお伝えしたいと思います。
新型コロナショックはリーマンショックとは逆の流れ
新型コロナウイルスの影響で、アメリカの失業保険の申請件数は非常事態を宣言した3月中旬から6週間で約3000万件となり、実に労働人口の約6人に1人が職を失ったことになります。
同国では次々と支援策が追加され、その額は3兆ドル(約320兆円)に迫るほどです。しかしコロナの感染拡大が収束しなければ、多額の現金給付も「焼け石に水」です。
「リーマンショック時は、まず金融危機が起こった。その後、金融から製造(2次産業、生産)、そしてサービス(3次産業、消費)という流れで経済がどんどん悪化していった」
ロジャーズ氏は続けます。「最初に金融危機が発生したことでお金がまわらなくなり製造業が危機に陥った。生産が落ち込んだことで消費が悪化、サービス業も打撃を受けた。今回の経済危機(新型コロナショック)は、それとは逆の流れで危機が広がっていくだろう。まず消費やサービスが落ち込み、企業業績が悪化、それが金融不安につながっていく」
ロジャーズ氏は、もし金融危機が起きて株式が再度暴落した場合、しばらく元には戻らないだろうと言います。
「一番の問題は、次のブル(強気)相場がいつ来るかは予想できないことだ。それは今年かもしれない。すぐに来るかもしれないし、いま来ているかもしれない。あるいは、まだ生まれていない子供が大人になった40年先になるかもしれない」
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May 01, 2020 at 04:00AM
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ジム・ロジャーズ「必ず最悪の結末」が訪れる - 東洋経済オンライン
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