村田製作所は2020年10月30日、2021年3月期(2020年度)第2四半期の決算説明会を実施。2020年度通期業績見通しを上方修正したと発表した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大からの部品需要の回復が想定より早まったことやリモートワークなどによるPC関連の”巣ごもり需要”などが要因という。
村田製作所は2020年10月30日、2021年3月期(2020年度)第2四半期の決算説明会を実施。2020年度通期業績見通しを上方修正したと発表した。売上高は、同年4月の前回予想から600億円増の1兆4900億円、営業利益は同400億円増の2500億円、純利益は同390億円増の1890億円となる見込みとしている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大からの部品需要の回復が想定より早まったことやリモートワークなどによるPC関連の”巣ごもり需要”などが要因という。
コロナ影響からの早期回復や巣ごもり需要で
同社の2020年度上期の連結売上高は、前年同期比1.2%減の7520億円、営業利益は同8.3%増の1315億円、純利益は同10.1%増の999億円となった。
売上高については、リモートワークやオンライン教育向けでPC関連需要が好調に推移したほか、基地局向け需要も堅調に推移。また、スマートフォン向けも上期全体では全期の販売台数を下回ったものの、第2四半期からは5G(第5世代移動通信)の立ち上がりを背景に部品取り込みの動きに回復傾向がみられたという。しかし、車載向けが自動車メーカーの生産再開や各国政府の景気刺激策によって「第1四半期後半から自動車の生産台数は回復しつつある」ものの、依然として前期比マイナスで推移し部品需要も振るわなかったため、減収となった。
一方で営業利益は、製品価格の値下がりによるマイナス影響350億円、為替変動のマイナス影響40億円があったものの、生産高増加に伴う操業度益280億円や、前期に計上した減損損失の反動等による固定費の減少といった要因から増益となった。
上半期業績を製品別でみると、「コンデンサー分野」は、主力のMLCCが自動車の生産台数減によって車載向けで減少したものの、巣ごもり需要を背景にPCおよび関連機器向けおよびゲーム機向けで増加。基地局向けやサーバデータストレージ向けでも増加し、売上高は前年同期比5.5%増の2906億円となった。「圧電製品分野」では、表面波フィルターがIoT(モノのインターネット)機器向けやPC向けで増加したものの、圧電センサーや発振子が車載向けで減少し同4%減の607億円となった。
「その他コンポーネント分野」は、インダクターがPC向けで増加。リチウムイオン二次電池も巣ごもり需要を背景にゲーム機向けで増加したものの、スマホ向けで大きく減少し、同6.4%減の1787億円となった。「モジュール分野」では、高周波モジュールがスマホ向けで増加したものの、樹脂多層基板(メトロサーク)が大きく減少し、同3.8%減の2207億円となった。
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